写真でつづる千葉県と鉄道

 3月8日から21日まで、横芝駅前情報交流館ヨリドコロで、巡回展「写真でつづる千葉県と鉄道」が開催されたので見に行ってきた。千葉県内最古の駅舎といわれる総武本線の横芝駅が、令和4年(2022年)に開業125周年を迎えることを記念して開催されたものだ。横芝駅は明治30年(1897年)6月1日に旧総武鉄道(明治40年9月1日国有化)の成東~銚子間の開業と同時に設置された。開業当時の駅舎を現在も使用しているのは、横芝駅のほか、松尾駅(明治31年2月25日開業)、干潟駅(明治30年6月1日開業)の3駅である。それにしても、1年早く前祝いするとはなかなかだ。平成29年(2017年)に開業120周年記念イベントは実施していなかったと思う。
 当初は2月に開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大による政府の緊急事態宣言の延長に伴い、時期が変更となった。緊急事態宣言は3月も再度延長となったが、感染予防対策を講じた上で3月の開催となった。次に貸し出す都合があるのか、展示期間が短かったのは残念だ。1カ月ぐらい必要だと思う。展示パネル類を1冊の本にまとめ、ぜひとも頒布してほしい。会場の入場人数を10人までに制限するとともに、団体での入場は不可能としていたが、10人を超えたことはなかったであろう。小生が見に行った時も、館内に誰もいなかった。ただし、外のパネルを熱心に見ている人がいた。SNSを見ると、複数のレポートが掲載されているので、短期間ながらも地元の鉄道ファンを中心に訪れた人が多くいたようだ。
 1階には急行「犬吠」のヘッドマークや横サボ、記念乗車券などをガラスケースに展示。階段の脇には車両のカラー写真も飾られていた。113系がが引退してから10年経ったが、今でも走っていそうな気がする。2階の多目的スペースには明治から平成までの写真がパネルで展示されていた。
 さらに、外のフェンスでは「懐かしの総武本線ヒストリー展」が同時開催された。当初は横芝駅で掲出される予定だったようだ。資料的な年表や記事をはじめ、新聞記事のコラムなども紹介されている。
 それにしても、横芝駅が125年を迎えることはご同慶の至りである。以前であれば「横芝駅開業125周年記念号」のような団体列車を運行するのであろうが、横芝光町の厳しい財政事情や、JR東日本も旅行業の縮小によって団体旅行を募る体力がない上、コロナ禍が追い打ちをかけたと言わざるを得ない。
 残念なことに、開業100周年を迎えた平成9年(1997年)頃から先は合理化の歴史ばかりである。駅自体に駅長どころか社員もいなくなり、JR東日本ステーションサービスの業務委託駅となった。海水浴場利用者も減少し、「横芝海のこどもの国」も平成15年に閉鎖した。横芝光町の人口減少に歯止めがかかっていない。横芝光町は成田空港が近く、工業団地が進出しているものの、通勤、買い物、レジャーは車が主力となった。人の流れも駅と反対側の国道126号線沿いが中心となり、駅はもとより、駅周辺も閑散としている。かつては横芝駅に千葉交通の多くの路線が発着していたが、現在は減便や廃止により、時々しかやって来ない。
 横芝駅には、普通列車が1時間におおむね1本、特急「しおさい号」を6往復発着している。国鉄時代から運行回数もそれほど変化がない。貨物列車は昭和59年に廃止されている(横芝駅の貨物扱いは昭和49年廃止)。沿線人口の過疎化と高速道路の整備で高速バスが台頭している内房線に比べれば、総武本線はロケーション的に恵まれている方であろう。成田空港に近く、工業団地が立地していることもある。
 横芝駅が150周年を迎える頃はどのように変貌しているのであろうか。駅舎と反対側にあった工場はなくなっているので、北口広場が整備されるとともに、バリアフリー対応の橋上駅に改築されると思われる。普通列車も209系が引退し、新しい車両が投入されていることは確かであろう。
DSC_0118.JPG↑入口のパネル
DSC_0114.JPG↑現在活躍する車両の写真
DSC_0117.JPG↑ガラスケースにヘッドマークやサボなどを展示
DSC_0113.JPG↑2階の歴史パネル。千葉県内の様々な写真が掲出
DSC_0120.JPG↑外に掲出されたパネル。開業当時の駅舎を使用している横芝駅、松尾駅、干潟駅の写真が掲載
 一方、成田駅の自由通路側の待合室(コロナ禍で閉鎖し、立入不可)でも、令和3年4月1日に成田線の我孫子~成田間開業120周年記念ヘッドマークが展示されていた。我孫子線は明治34年(1901年)2月2日に成田~安食間、明治34年4月1日に安食~我孫子間が開通した。我孫子線は本来、成田が起点だが、パネルでは我孫子~成田間と記載している。運転系統も上野発の直通列車に準じて、列車番号も我孫子発が奇数、成田発が偶数となっている。成田よりも我孫子の方が東京に近いこともある。なお、「日本国有鉄道編・停車場一覧」(昭和60年10月、日本交通公社発行)では、成田線は佐倉・我孫子間及び成田・松岸間となっている(「旅客営業規則」なども同様に記載されているのであろう)。
 開業120周年記念事業として、4月30日には記念列車の運行、「駅からハイキング」の実施、写真展の開催など、様々なイベントが開催される予定となっている。
DSC_0297.JPG↑我孫子~成田間開業120周年記念ヘッドマーク
 

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