【千葉交通】水戸線

 水戸線といっても、小山~友部間を結ぶJR水戸線のことではない。多古車庫から横芝駅を結ぶ千葉交通の路線で、多古町の水戸を通ることが由来だ。ほぼ区全区間、県道79号・横芝下総線を走行する。「千葉交通60年のあゆみ」(昭和44年3月発行)に掲載されている路線名では「船越線」となっている。船越も多古町の地名だ。昭和53年の成田空港開港後は、一部が京成空港駅~千代田~仲町~水戸~横芝駅間に延長運行されていた。いつまで京成空港駅に乗り入れていたか不明だが、鉄道が旅客ターミナルに乗り入れた平成3年3月以降は運行されていない。
 平成4年4月1日から廃止代替路線となり、多古町と横芝町(現:横芝光町)の補助を受けて運行を維持している。運行回数は1日4往復で、昔から変わってない。平成27年6月20日から多古バスターミナルを経由するようになった。多古営業所が担当している。
 多古仲町から上郷までは、平成5年3月に廃止されたJRバス関東の山武本線が並行していた。朝の多古発上総二川・三里塚経由JR成田駅行は、切通~島入口間は下総水戸を通らず、島を経由していた。かつては千葉交通も島経由があった。現在も多古町循環バス「あじさい号」の三菱ローザが通るが、JRバスは大型車を使用しており、ギリギリの隘路だった。末期の山武本線は2往復で、4本全てで運行区間や経路が異なっていた。このうち、下総水戸は夜1本、島は朝1本のみが停車していた。島停留所で乗降していた人は極めて限られていたはずで、市販の時刻表や行先方向幕の途中経由地に「下総水戸」や「島」の記載はなかった。
 JRバス関東八日市場営業所多古支所で配布していた、平成3年3月19日改正時刻表の山武本線・芝山線の時刻表は次の通り。このうち、下総水戸と島に関係する便は③と④の2本のみ。
山武本線・芝山線時刻表
①三里塚(6:45)→上総二川→松尾駅(7:30)
②JR成田駅(17:10)→三里塚→上総二川→松尾駅(18:25)※千代田で成田空港発八日市場駅行と接続
③多古(6:45)→上総二川→→三里塚→JR成田駅(8:03)※千代田で八日市場駅発成田空港行と接続
④松尾駅(18:30)→上総二川→下総水戸→多古(19:08)
 それでは、現在の水戸線沿線の話に戻ることにしよう。
 消防署前停留所の前には、文字通り香取広域市町村圏事務組合消防本部多古分署があったものの、平成20年に移転した。跡地は多古商工会館の駐車場となっている。停留所名はそのままだ。JRバス多古本線・栗源線も改称されなかったが、多古台バスターミナル発着となった際に、高野前~消防署前~多古間は廃止された。
 水戸停留所は待合室が建っている。水戸にはまとまった集落があり、後ろには多古町水戸地区共同利用施設が建っている。水戸線のほか、多古町循環バス「あじさい号」の多古ルートも通る。待合室は国鉄バス時代に設置されたもので、外壁はトタンで修繕されている。一見すると部屋上になっているが、待合室左右の上側は空間があり、雨風が入ってくる。サッシのガラス戸は後から取り付けたようだが、サッシの開きが悪い。内側から見ても、側面は木材、ガラス戸の上はトタンとなっている。
 なお、共同利用施設とは集会所のことだ。外壁はリフォームされているが、なかなか古そうである。土地改良竣工記念らしき大きな石碑が建立されている。JRバスは「下総水戸」と旧国名を冠していた。
DSC_3104.JPG↑水戸停留所のポール
DSC_3105.JPG↑手作り感のある待合室。隣には古井戸が残る
CSC_3101.JPG↑室内は上に空間がある
CSC_3111.JPG↑奥には水戸地区共同利用施設がある
 次の島入口停留所も、多古車庫側の奥まったところに待合所が残っている。やはり補修を繰り返しながら利用されているが、屋根の一部が剥がれかかっている。ストリートビューを見ると、平成26年の時点では出入口にガラス戸が付いていたが、破損して撤去されてしまったようだ。JRバス関東は上下両方向にポールが設置されていたが、千葉交通は横芝駅方向しか設置しておらず、ポールのない側に待合所が設置されている。
DSC_3092.JPG↑島入口の待合所
CSC_3103.JPG↑ポールは反対側のみ設置
 第三小学校停留所の前は、文字通り多古町立多古第三小学校があったが、平成18年3月に閉校し、多古第一小学校に統合された。校舎は一部を除いて解体されたものの、校庭は多古町民牛尾運動場、体育館は牛尾体育館となり、広域避難場所を兼ねている。なお、多古第二小学校も平成28年4月に多古第一小学校に統合されており、残っているのは「第一」のみとなっている。このほか、常盤小学校が令和2年4月に多古第一小学校と統合しており、多古町では十年余りで小学校が6校から3校に半減している。小学校の統合に合わせてスクールバスを運行するようになった。かつては水戸線も通学児童の利用があったと思われる。
 平日の通学時間帯以外の利用者は少なく、中型車でも供給過剰のためか、現在は日野ポンチョショートが使用されている。白一色で、どこかの中古車だ。小型ナンバーで登録されている。以前は水戸線専用車として、三菱ふそうローザ(PA-BE63D)が導入された。また、コミュニティバスの予備車である、元ちばシティバスのローザ(KK-BE63EG)も入ることがある。
DSC_3313.JPG↑横芝駅で発車待ちする多古車庫行
千葉200 か 10-86
 取材日は水戸線に、普段は芝山小学校のスクールバスとして使用されている車両が代用されていた。平成15年式の日野KK-RJ1JJHK(日野車体)で、社番は「33-03」。
 日野レインボーワンステップバスで、当初は成田営業所に配置され、社番は「13-38」だった。多古営業所転入後はスクールバス用となり、通常はスクールバス用のマグネットが貼付されている。ただし、運賃箱などのワンマン機器は搭載されており、一般路線車の代走として使用されることがある。非公式側の「稲垣テント」の車体広告もそのままとなっている。ヘッドライトはハロゲンのままだ。
DSC_3005.JPG↑水戸線で代用された日野KK-RJ1JJHK。乗車できる機会は滅多にない(多古営業所)

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