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zoom RSS 田名では新しい公共交通機関に期待

<<   作成日時 : 2014/05/15 20:30   >>

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 平成26年4月1日に相模原市に整備された田名バスターミナル周辺を歩いていると、新しい公共交通機関の早期実現を求める多くの看板や横断幕が目立つ。これらの掲示物は、いずれも複数の団体名で掲出されており、新しい公共交通機関に対する期待が高いことが分かる。
 鉄道計画のたたき台となる運輸政策審議会答申第18号「東京圏における高速鉄道に関する基本計画について」(平成12年1月27日)では、今後検討すべき路線として、小田急多摩線を唐木田から先、横浜線・相模線方面に延伸が示されている。ただし、具体的な経路や整備目標時期の記述はない。
 これを受けて、神奈川県の市町村及び経済団体で構成される神奈川県鉄道輸送力増強促進会議(会長・黒岩祐神奈川県知事)では、小田急電鉄宛ての平成25年度要望事項の一つとして、早期実現を求めたのに対し、「当社単独での整備は不可能であるため、自治体側を整備主体とした公設民営方式による整備が必要であると考えています。なお、当社は平成24年より『小田急多摩線延伸計画に関する研究会』に会員として参画しており、運輸政策審議会答申に基づく区間の延伸について、引き続き検討・協議に参加する所存であります」と回答している。
 平成26年5月7日に、国土交通省は平成26年度第1回(第10回)交通政策審議会陸上交通分科会鉄道部会を開催し、「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」の検討を開始した。2年程度を目途に答申をとりまとめる予定となっているが、東京オリンピック開催に向けた新たな交通アクセスがメインとなるようで、小田急多摩線の延伸について盛り込まれるかは不明である。
 一方、相模原市では平成21年に、相模大野駅から原当麻駅までをBRT(バス高速輸送システム)で結ぶ「新しい交通システム導入基本計画(案)」を公表し、パブ リックコメントや地域説明会を実施したが、BRTの必要性などについて多くの疑問や反対意見が寄せられたことを踏まえ、システム・ルート等を見直すことになった。
 改めて相模原市では、市長の附属機関として、学識経験者や南区内の各まちづくり会議の代表者、公募市民、警察等の関係者などで構成する「相模原市新しい交通システム導入検討委員会」を設置し、システム、ルート、実現化方策等について多様な視点から検討し、その成果を答申書としてまとめる予定。設置期間は平成25年2月1日から平成27年1月31日まで。ただし、田名延長については議論されていない。
画像←「田名地区自治会連合会」と「田名のあすを拓く委員会」の看板。図があって分かりやすい

画像←「田名地区自治会連合会」と「田名のあすを拓く委員会」の横断幕

画像←「田名地区自治会連合会」と「田名地区公共交通整備促進協議会」の横断幕

画像←「田名地区自治会連合会」と「田名地区公共交通整備促進協議会」の看板。最も多く、各地で見かける

 現在、田名地区では神奈川中央交通が橋57(橋本駅南口〜榎戸〜田名バスターミナル〜望地キャンプ場入口)、橋53(橋本駅南口〜葛輪〜田名バスターミナル〜水郷田名)、相17(相模原駅南口〜日金沢上〜田名バスターミナル〜水郷田名)、淵53(淵野辺駅南口〜上溝〜田名バスターミナル〜水郷田名)、当02(田名バスターミナル〜望地キャンプ場入口〜原当麻駅〜北里大学)、田01(田名バスターミナル〜箕輪辻〜半原)が運行されている。この中で、東京方面なら橋本駅南口行、横浜方面なら相模原駅南口行が多く利用されているようだ。
 しかし、交通渋滞により、朝夕のラッシュ時を中心に定刻通りの運行が困難となっている(もちろんラッシュ時は所要時間を長めに設定している)。雨の日になると車での送迎が増え、駅周辺は混雑が一段と酷くなる。道路はほとんどが片道1車線で、「停留所にバスベイやシェルターが少ない」、「右折レーンが少ない」、「矢印式信号機や時差式信号機が少ない」、「歩道が狭く、自転車や歩行者が電柱を避けるために車道にはみ出して通行せざるを得ない」、「カーブでは大型車どうしのすれ違いが困難」などとなっている。通勤通学などで毎日のように利用している乗客にとって、駅では鉄道に乗り換えがあり、渋滞でなかなか進まないバスに乗っているのはストレスを感じると思う。もちろん乗務員も大変だ。
 インフラについてはバス事業者単独でできることではなく、行政でPTPS(公共車両優先システム)の設置導入、交差点や歩道の整備、違法駐車の取締り強化などの協力が不可欠だ。バスレーンの設置についても、現状では設置できそうな場所がない。
画像←田名地区唯一の公共交通機関は神奈川中央交通が担う(三菱PJ−MP35JM、田名バスターミナル)

 相模原市のホームページでも、田名地区のまちづくりについて、「地区内には鉄道駅がなく、幹線道路は日常的に渋滞があり、路線バスは運行状況が悪いなど、住民生活への影響は大きく地域発展の阻害要因となっています。この課題に対し、地域の人達が、新たな交通軸(小田急多摩線の延伸、新しい交通システムの導入)の形成に計画段階から積極的に取り組み、一定の成果を得つつ、一歩一歩推進しています」と記載されている。
 具体的には「小田急多摩線を唐木田〜相模原〜上溝より先、田名地区まで延長すること」「相模大野〜原当麻間で検討されている新しい交通システムを、田名地区まで延長すること」の2点の実現を掲げている。「新しい公共交通機関」としているのは、小田急多摩線または他の輸送機関(モノレールやBRTなど)のいずれか、または両方としているからである。
補遺:町田市と相模原市が小田急多摩線延伸の覚書交わす
  町田市と相模原市は平成26年5月27日、小田急多摩線延伸の事業化に向けた覚書を交わした。覚書内容は次の通り。
1. 「小田急多摩線延伸計画に関する研究会」の調査結果を踏まえ、3駅整備を前提に、リニア中央新幹線(東京都・名古屋市間)の開業が予定される平成39年までの小田急多摩線延伸の実現(開業)を目指した取組を進める。
2 .関係機関との合意形成に向けて、平成27年に想定される次期交通政策審議会答申での位置付けや沿線 のまちづくり計画の策定など必要な事項について、積極的に取組を進める。
(平成26年6月15日追記)

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コメント(1件)

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町田市と相模原市が5月27日に小田急多摩線延伸の覚書を交わしたことを、「補遺」として追記した。今後の動向を注視していきたいと思う。
板橋バス太郎
2014/06/15 13:29

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